医院に寄せられたご質問の一部をご紹介いたします。---------- |
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歯周病ってよく聞きますが、どんな病気? | |||||||||||||||||||
歯周病には大きくわけて歯肉炎と歯周炎があります。歯肉炎は文字どおり歯肉に限った炎症で、適切な治療を行えば完治します。一方歯周炎は、歯肉だけでなく歯槽骨(歯を支える骨)や歯根膜(歯と骨の間のクッション)にまで炎症が及び組織を破壊する病気(俗に言う歯槽膿漏)です。 原因はご存知のとおり歯垢(プラーク)です。プラークが長期間歯に付着したままだと、やがて歯ブラシではもう取れない硬い歯石になります。歯石の表面はざらざらしているのでその上にまたプラークがつきやすい。さらに長期間の炎症で歯と歯肉の間に歯周ポケットという隙間ができ、そこにプラークが入り込んでいき、その繰り返しで歯周ポケットはどんどん深くなっていきます。やがて歯を支えていた骨まで溶けてしまうため、歯がグラグラと動くようになり、抜けてしまいます。 恐いのは、一度溶けた骨は殆ど再生しないということと、この歯周炎は「silent disesaeサイレントディズィーズ」とよばれるように自覚症状のないまま進行するということです。歯周炎は40〜50代の病気と思われがちですが、もっと前から少しずつ始まっているのです。仕事、出産、育児に忙しく、なかなか自分のことに時間をかけられない30代はまさに一番危ない時期。授乳しながら一緒に眠ってしまったり、仕事や家事で遅くなってきちんと磨けなかったりということも多いのではないでしょうか。この時期に自分の歯の状態に気付くか気付かないかは、大きな別れ道になるでしょう。歯磨きの時出血する、朝起きた時お口の中がネバつく、口臭がする、というのは症状のひとつですから、まず検診と治療を受けることをぜひおすすめします。 治療は、ブラッシング指導と歯石を取ることから始まります。歯周ポケットに入り込んだ歯石を取り除くことで、歯周病の進行を止め、歯肉の状態を改善することが可能です。汚れのコートを剥ぎ取るため、一時的にしみたりしますが、ここが頑張りどころ。歯肉の奥に隠れていた黒くて硬い歯石をお見せすると「えぇっ、こんなモノが私の歯に・・・」とびっくりされる方も多いですよ。せっかく取った歯石ですから、もう付かないようにしたいもの。そのためにはホームケアと歯科医院でのメンテナンスが必要です。予防のためにはやはり食後・就寝前のブラッシングですが、ひとくちにブラッシングといってもそのやり方が肝心です。お一人おひとりの歯の並び方、歯肉の状態、生活習慣も違うのですから、その方にあった効果的なブラッシング方法も違ってきます。「磨いている」と「磨けている」では意味が大きく違います。歯科医院では個人にあったブラッシングのやり方をスタッフが一緒になって実際にやりながら説明します。磨き方のチェックと同時に定期的な検診を受けることが大切になってきます。
歯は一本一本それぞれに絶妙なバランスを保って噛み合わせ機能を果たしています。一本抜けてもこのバランスは壊れてしまうほどデリケートなものです。また、噛むことは決行を促進し、脳の活性化にもつながります。歯には「健康の入り口」として、体本来からもつ不思議なメカニズムがあります。この力をより正確に長持ちされるためにも大切にいたわってあげたいものですね。 |
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治療中に他の人に見られるのが恥ずかしいのですが。 | |||||||||||||||||||
当院では、チェアユニット(診察台)毎にパーティション(つい立て)を設置しておりますので、治療中に隣の人と顔を合わせることがありませんので、ご安心して治療を受けていただけます。 | |||||||||||||||||||
院内感染が怖いのですが。 | |||||||||||||||||||
当院では、使い捨ての紙コップ、使い捨ての紙エプロンを使用したり、お口の中で使用する器具は全てステリマスター滅菌システム(ドイツ・KAVO社)等を使用し滅菌をしておりますので、ご安心下さい。
また、院内感染の防止対策診療台を使用したり、院内の空気の汚染を避けるために、チェアサイドに大型吸引機が設置されており、万全を期しています。 |
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子供の虫歯はおやつが原因? | |||||||||||||||||||
「うちの子供は毎日歯磨きしているのに虫歯ができちゃった」というのは、歯の磨き方や、磨く時間にもポイントがありますが、おやつの選び方、食べ方にも原因があるのです。
例えば「アメ」。子供達は大好きですね。ではアメをなめて食べるのと、噛んで食べるのではどちらばいいでしょう。毎日、子供達の虫歯の治療をしていて実感するのは、アメを噛んで食べる子供の方が虫歯が重症化する傾向にあるということです。 アメを噛む→かけらが溝にはまり込む→歯磨きをしてもとれない!→溶ける間に虫歯ができて歯に穴があく→さらに食べカスがつまりやすくなる 一度歯の噛み合わせ部分に小さな穴があいてしまうと、今度は押し込まれた食べカスで歯の中からも虫歯がどんどん進行します。一見小さな虫歯(穴)のように思えても、削ってみると中で大きな穴が広がっているというのはよくあります。 一方、なめる場合でも、長い間だらだら食べていると、口の中が虫歯菌が増殖しやすい状態になってしまいます。
子供達は(大人でも!?)最初はなめていても口の中で小さくなってしまうと、思わずガリガリと噛んでしまうという最悪のパターンが多いようです。
甘いおやつは子供達にとって楽しみなものですからすべて我慢させるのはかわいそう。でも、大きな虫歯になって治療させるのは、もっとかわいそうです。 アメ類は噛まない など子供と約束したうえで、親子でより良いおやつを選んでみてはいかがでしょうか? そして親御さんには、就寝前の歯磨きの際、必ず仕上げ磨きを行うことをお願いします。これは永久歯がはえそろう小学校高学年迄続けていただきたいですね。 上に戻る |
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以前に治療した前歯のセラミック冠の境目が黒くなってきました。 | |||||||||||||||||||
ひと口でセラミック冠といっても、使用されている材料、材質もさまざまです。このケースのように黒くなって見えるのは、おそらく「ブラックマージン」と呼ばれる症状か、使用されている金属が腐蝕(サビ)して、黒く見えていると考えられます。
解決方法としては、腐蝕しにくいゴールドを多量に含む高カラット金合金を使用したり、金属をまったく使用しないオールセラミック冠で解決できると思われます。もちろん、医学にもとづいた治療は不可欠です。また、歯科技工士の先生の手腕にも大きく左右されます。 |
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歯医者さんへは痛くなってからでもいいのですか? | |||||||||||||||||||
歯医者さんに行きたくないという気持ちはよく分かります。私の子供のころはやはり行きたくありませんでしたしね。でもちょっとでも痛みが出るという段階になっても行かないというのはよくありません。ガンを例えに出すには大げさですが、早期発見早期治療はとても大事なのです。もちろん自分の歯を残すということだけでなく、治療も早く簡単に終わりますし、治療中に痛みを感じるといったことも少なくてすむわけです。
また痛みがおさまると放って置くというのもよくありません。痛みが少なくなることで自然に治ってきたとお思いでしたら大間違いです。なぜなら虫歯により痛みが出るということは、歯が溶かされ、歯の中に細菌が繁殖し始めていると考えられます。そうなっていれば痛みが弱まったと思われても、歯の中ではどんどん繁殖し始めているわけですから、より悪化してからの治療となります。ちょっとでも痛みを感じたら病院に行ってみてもらうことが大切です。 上に戻る |
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カルシウムを摂れば、歯は丈夫になるのですか? | |||||||||||||||||||
カルシウムはもちろん大切な要素ですが、丈夫なよい歯をつくるには、次のことが必要です。
バランスのとれた食事をすること 表1、2を参考にして、毎回の食事に、6つの基礎食品から少なくともそれぞれ一品ずつ選んでみて下さい。特に、 また、食生活の変化により、細菌は顎の発達が悪くなってきたり、歯の数が減っている例もみられます。偏食のないようにし、固い物もよく噛んで顎の筋肉を鍛えることも丈夫な歯を作るための条件です。 健康な歯で食事をおいしく食べる喜びをいつまでも噛みしめたいものですね。 |
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表1 6つの基礎食品表 | |||||||||||||||||||
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表2 | |||||||||||||||||||
※ビタミンDは日光にあたることによってはたらきが活性化されます。 |
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小児治療前後で注意することはありますか。 | |||||||||||||||||||
診療中の嘔吐を防ぐため、診療直前の飲食は避けてください。 診療開始初日は、お子様本人とスタッフが話をしたり、器具に触れたりして治療の不安を取り除くよう心掛けており、場合によってその日は虫歯の治療をしないことがあります。 治療中お子様が誤って器具を飲み込んだり、舌を動かしたりしても安全かつ清潔に治療ができるように、ラバーダムという薄いゴムを使用します。 治療によっては麻酔を使用します.麻酔が効いている間は唇など咬んだりさわったりすると後で腫れます。麻酔の効果がなくなるまで(約2時間)十分注意してあげてください。 |
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歯磨きについて教えてください。 | |||||||||||||||||||
まず、虫歯予防のためにはやはり食後・就寝前のブラッシングが大切です。ただ、ひとくちにブラッシングといってもそのやり方が肝心です。お一人おひとり歯の並び方や歯ぐきの状態はもちろん、生活習慣が違うのですから、その方の効果的なブラッシング方も違うのです。歯科医院ではそういったブラッシングのやりかたをスタッフが一緒になって実際にやりながら説明していきます。 「朝晩ちゃんと磨いているのに虫歯や歯槽膿漏になるのはなぜですか」という質問をよく受けます。それに対して私は「磨いている」のと「磨けている」のとでは意味が大きく違うんですよとお答えします。ぜひ一度、おさらいのつもりで自分にあった磨き方を聞いてみられてはいかがでしょうか。 また、子供さんの場合、特に気をつけていただきたいのが、親ごさんの「仕上げ磨き」ですね。これは小学校低学年ぐらいまでは続けてほしいです。この頃は磨いてもらうのを嫌がる子もいますが、奥から大人の歯、永久歯が生えてくる時期でもあります。「6歳臼歯」とよばれるこの歯は、一生の噛み合わせを決めるとても大切な歯なのです。生えてきたのを見つけたら喜んでお子さんに教えてあげて、鏡で一緒に見たり、その歯の大切さを話してあげてください。一方的に「磨きなさい」ではなく、親子一緒になって磨く、まず歯に関心を持つことから虫歯予防は始まるんですね。スキンシップの一つとしても生活習慣になっていくといいなと思います。 技術的な予防の面では、フッ素塗布があげられます。フッ素は、歯質を強化し、虫歯菌を殺菌する働きがあります。歯科医院で定期的に塗ってもらうほか、家庭で使いやすい小型のものやスプレータイプのものもありますので、歯磨きの後、毎日続けられるとより効果的でしょう。 他にシーラントといって虫歯になりやすい、歯の深いみぞを埋める方法もあります。もっとも、栄養のバランスがとれた食事を摂る、だらだら食べをしないということも大切です。食事の後にお水を飲んで口の中をさっぱりさせたり、うがいですすぐだけでも違います。これは大人でも同じことですね。 毎日ののなかで少しずつ気をつけていくことが第一の予防になっていくのです。 |
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歯をぶつけちゃった!どうしよう… | |||||||||||||||||||
日常で起こる歯のけがについてお話しましょう。
転んだり、お友達同士でぶつかったり、運動の最中でのけが等により、前歯が折れたり、グラグラしたり、抜けてしまったりして来院される子供さんをしばしば診察します。こういう場合、けがした直後の対応の仕方によって、その歯が残せるかどうかが分れます。是非この機会に、適切な対応の仕方を覚えておかれることをお勧めします。 歯が完全に脱臼した(抜けた)場合 抜けた歯は、血液や泥がついていても、水洗いしたり、ティッシュにくるんだりしないでください。表面の組織が壊れてしまう恐れがあるからです。乾燥させないように牛乳に浸して、すぐに歯科医院で受診してください。対応が早ければ、多くの場合、歯をもう一度植えつける再植が可能です。 なお、口の中はうがいでゆすいだり、清潔なガーゼなどで止血してかまいません。 脱臼はしていないがグラグラしたり、歯肉から出血している場合 グラグラしている歯は動揺度により隣の歯との固定が必要な場合があります。また、わずかな動揺で障害が軽いと思われる時でも、衝撃により神経が切断されていて、1〜2ヶ月過ぎた頃から歯が灰褐色に変色してくる場合があります。そのまま放置すると、歯根が溶けたり、歯根の先に膿がたまったりして歯肉が腫れることがあります。歯に衝撃を受けた時は、見た目で判断せず、速やかに受診しましょう。 歯が折れてしまった場合 もし破折した歯の破片があれば、受診の際いっしょに持っていかれて下さい。最近では接着技術の進歩により、破片を接着して修復できる場合があります。破片が無い場合でも、合成樹脂で修復したり、神経の治療後に冠をかぶせる事などで、ほとんどの症例が治療可能です。 このように歯のけがに遭遇した場合、いかに速やかに歯科治療を受けるかが一番大切になります。普段から、かかりつけの歯科医に相談し、緊急時の対策を確認しておくことが望まれます。 |
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乳歯の役割 | |||||||||||||||||||
夏休み中に歯の治療をされた方も多いことでしょう。小さい子どもにとって歯の治療は決して楽なものではありません。中には、泣いて暴れる子もおり、私どもも子どもに話しかけ、励まし、時には歌や手品も飛び出したりしながら治療を進めますが、たまに、「乳歯はどうせ生えかわるのに、どうしてそこまでして、虫歯の治療をする必要があるんですか」という方がいらっしゃいます。そこで今回は乳歯の大切な役割についてお話します。 噛む力 乳歯が生えそろうころになると食べれるものもぐんと拡がります。乳歯の根っこもしっかりとしていて噛む力に耐えれるようになっています。子どもの成長や発達に必要な栄養も、食物をよく噛むことで消化吸収がよくなり、また食べる楽しさを通して心の発達もする時期です。さらに、噛む刺激は脳の発達にも良い影響をあたえます。 話す力 良い歯がそろうことで発音も正しくなります。虫歯が多かったり、噛む筋肉が鍛えられていないと、発音がしにくかったり、変な癖がついたりします。 永久歯を保護し、正しく導く 顎の中では、乳歯の下に永久歯が成長しています。(※左の図→6歳頃の乳歯・永久歯の位置関係)乳歯は永久歯がきちんと並ぶためのスペースを確保する働きもしています。永久歯が成長すると、乳歯の根っこは徐々に吸収され短くなり、やがて脱落とともに永久歯を正しく生える場所へ導きます。 このように重要な役割を持つ乳歯が虫歯になると、どうなるでしょうか。虫歯の穴は少しずつ大きくなり、やがて神経も死に、根っこの先に膿がたまります。当然痛みも伴い、よく噛めなかったり、永久歯の形成にも悪影響を及ぼします。さらに虫歯が進んで乳歯が早い時期に失われてしまうと、となりの歯が、できた隙間を埋めようと、移動したり傾斜したりするため、永久歯が本来正しく出る隙間を失い、勝手な場所へ出て、結果歯ならびが悪くなります。(※右の図→乳歯が早期にぬけてしまうと) 一度できた虫歯は自然に治ることはありません。特に乳歯の虫歯は進行が早いので、早期治療と虫歯治療が大切です。そこで、1歳半検診後、半年から1年に1回の定期検診を奨めるわけです。かかりつけの歯科医院の雰囲気にも慣れますし、虫歯も早期に見つけられれば治療も簡単に済みます。ここで、治療をよりスムーズにするポイントをあげてみます。 飲食は治療の2時間前までには済ませる。 保護者の方もリラックス。 親御さんの気持ちは子どもに敏感に伝わります。まず安心して信頼できる歯科医院を持ちましょう。また治療に関して不明なことは尋ねて下さい。 治療が済んだらたくさんほめてあげる。 治療が「できた」ことで自信もつきます。どんなに泣く子でも1回毎に上手になっていきます。どうぞ家族みんなで「頑張ったね」とほめてあげて下さい。 |
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